Mabox Linuxを入れてブラウジング用パソコンを構築してみた (2022/09)

DSCF1382_20220928052736883.jpg

現在のパソコンの構成
NEC LAVIE Home Mobile
CPU:Core i3-8145U
SSD:AXE MEMORY PCIe Gen 3.0 ×4 NVMe M.2 2280 SSD 128GB (新品)
メモリ:4GB
液晶パネル:FHD ノングレア
OS:Mabox Linux
電源:Sisyphy USB-C to Lenovo DC 11×4.5 mmにてPD充電



Mabox Linuxを入れてブラウジング用パソコンを構築してみた | &-'s Blog [アンドーズブログ]
Sparky Linux rolling edition を Lenovo ThinkPad X260 へ | &-'s Blog [アンドーズブログ]



これらの記事を書いてから色々試行錯誤していて、最終的に落ち着いたので書き残しておきます。メイン機はWindowsを使っており、ブラウジング専用のサブ機という要件を満たすパソコンを用意することが目的です。

Dell Inspiron 11 3180 (AMD A6 9220e) → 動作が遅く常用には難しかった。
Lenovo ThinkPad X260 (Core i5-6200U) → 動作速度は問題ないもののタッチパッド精度が悪い
Dell Latitude 7290 (Core-i3 7130U) → タッチパッド動作良好。性能申し分なし。液晶はFWXGA
NEC LAVIE Home Mobile (Core i3-8145U) → 本記事のパソコン。FHD



本当はLatitude 7290で落ち着くはずだったのですが、動画を見ている際に液晶の質があまり良くないということが気になって買い替えました。

Latitude 7290のタッチパッドはとても精度がよく、使っていてストレスが溜まらない良いものだと思います。第7世代のあたりで「高精度タッチパッド」というものがWindowsノートに採用されるようになり、採用されたノートパソコンはタッチパッドがかなり使いやすくなりますので、第6世代だったThinkPad X260とは大きく操作した際のストレスが異なります。最終的に落ち着いたNEC LAVIE Home Mobileのタッチパッドはやや過剰に反応してしまうことがあり、少しストレスがありますね。 (なお、Windowsでの動作は確認していないので、あくまでLinux上での確認となります)

CPUの6200Uと7130Uは大体同じ性能ですが、7130Uにはターボブースト機能がありません。8145Uにはブースト機能が搭載されていますが、驚くほどの性能差はありません。過去の検証で、大体6200Uと同程度の性能があれば4K動画は再生できることがわかっています。お金をかければより良い機種は山ほどありますが、コスパを考えると中古市場でたたき売りされている、7130Uが良いと思います。
(追記) 8145U+FHD環境ではなんだか1080p60でもコマ落ちするときがあり、解像度によって負荷が違うのかもしれません (追記終わり)

FWXGA (1366×768)とFHD (1920×1080)はFHDのほうが同ディスプレイサイズではもちろん綺麗なのですが、この記事で導入しているLinuxではWindowsのようにスケーリングが上手くいかず等倍以外では満足いく状態にならないため、パソコンディスプレイが小さいのにFHDの機種を選ぶと使い勝手が悪いです。NEC LAVIE Home Mobileは14型のパソコンですが、1920×1080設定では文字が小さめのため、15.6型くらいの大きさな機種ととFHDの組み合わせが良いでしょうね。 (このあたりのHDMI接続やスケーリングの設定はChromeOS Flexなどが楽だと思います)

NEC LAVIE Home Mobileが一番良い性能のパソコンのはずなのですが、ディスプレイがFHDでパワーを使っているのか、機種設計がイマイチなのか、Latitude 7290よりもファンが回る印象があります。サブ機なので細かいことは気にしませんが、Latitude 7290の設計の上手さを感じますね。

たくさんのパソコンを買い替えして最終的にNEC LAVIE Home Mobileで落ち着きましたが、実質17,500円でこの性能のパソコンを入手できました。メモリ4GBのパソコンはWindowsでは動作困難ですが、自分が求めるブラウジング程度ではMabox Linuxでは十分です。14型のノングレアの綺麗な液晶のパソコンで、この値段でしたら悪くないのではないでしょうか。




Mabox Linuxの導入に関しては上記リンクで試行錯誤する様子を書き残していたのですが、手順を見直しましたので変更後のものをこちらに書き残しておきます。 (前の記事と共通の部分はそのまま流用しています)

●必要なもの

USBメモリ
インストールするパソコン
※すべての環境でインストールを保証できるわけではありません。自己責任ですよ。
※この手順では既にインストール済みのOSは消えます。Windowsが入っていたらWindowsは使えません。

●USBメモリにMabox Linuxを書き込み

Mabox Linuxをダウンロードする
Downloads/Weekの量を参考にして、最新バージョンをインストールすれば良いと思います。
mabox-linux-22.09-Herbolth-220923-linux515.iso  2022-09-23 2.3 GB

balenaEtcherでISOを書き込む
Windows/Linuxともに対応しているISO書き込みツール。以前はRufusを使っていましたが乗り換えました。

●USBからMabox Linuxを起動、そしてストレージにインストール

Boot順序をUSBメモリに変えてUSBから起動します。

DSC_0025.jpg

ブートオプションが出てきますが、Boot with proprietary driversを選べば良いみたい。

DSC_0026.jpg

待っていると起動します。大体は右クリックしたり、押せそうな場所をクリックするとメニューが出てくるので操作できると思います。右クリックを押すと「Install Mabox」があるので押します。先にWIFI繋ぎたくなるのですが、先にWIFIを繋ぐと文字化けして読めなくなりますので注意。

DSC_0028.jpg
(画像は前の記事から使いまわしです)

順番を守ると、ちゃんと読める状態で表示されます。先にWIFIを繋ぐと文字化けで□□のような表記になります。この画面でインターネットに繋がっていないよ!と出るので、ここでようやくWIFIを繋ぎます。

DSC_0027.jpg

このあたりを押して、「Available networks」からサクサクっと繋いで行きましょう。

Locationでは Region:Asia  Zone:TokyoにしてKeyboardはそのままで。現時点で日本語の表示設定は出来ないようなので、後で設定します。

PartitionsではErase disk Swap (with Hibernate) ext4を選びました。

インストールが終わったら、電源を落としUSBメモリを抜いて、ストレージにインストールされたMabox Linuxを起動します。インストール画面では、再起動するか最後に聞かれるのですが、USBメモリを抜くタイミングが難しそうだったので、自分は一度パソコンを終了してから、手動で立ち上げ直しています。

●インストール後の設定 (日本語設定とブラウザのインストール)

Welcome to Mabox! → Update System
Launch at start のチェックボックスを外してExit (次回以降起動しない)

Update System後の同画面から
≡→Preferences→Third Party→Enable AUR support ON→Check for updates ON / Check for development packages updates ON
🔍→noto-fonts-cjk-jp-vf→Build
🔍→manjaro-asian-input-support-fcitx5→Install→fcitx5-mozc:□□□|Japaneseを選択
🔍→google-chrome (AUR)→Build
再起動

日本語入力はこの記事を書いている時点では通常「fcitx-mozc」が導入されます。「fcitx5」も選ぶことが出来るので、そちらをインストールしましょう。LinuxにはブラウザとしてChromiumがありますが、Chromiumでは2021年3月15日以降、APIの制限によって同期機能が使えなくなっている重大な問題があります。その回避策として、AURに公開されている同期に対応しているGoogle Chromeをインストールします。


右クリック→System→Manjaro Setthing Manager→Locale Settings→System Locales→Add→日本語→日本→Add→既存のEnglish→Remove→Apply
右クリック→Settings→Fcitx 5(Input Method Configuration)→Only Show Current Languageのチェックを外す→検索でMozc→Current Input Method:に「<」で入れる→Mozcを選択してSelect system keyboad layout→Language:Japanese(jpn)にしてOK→Your current configured input method...はYes→キーボードの順番をMozc/Keyboard-Japaneseの順番にする (この際にEnglishは「>」で削除する)→Apply
再起動

キーボードレイアウトをjpnにしないと、実際に打ったキーと出てくる文字が違うので入力できません。半角/全角を押したときに上手く入力が切り替わらない場合、こちらの設定不足かもしれません。

●見た目の設定

Mabox_20220928-05-18-55.png

右クリック→Mabox Config→Autostart→Choose apps/services (GUI Editor)→Conky Sessionのチェックを外す
右クリック→Mabox Config→Wallpaper→Generate(ImageMagick)→Pick colors内のSolid color→ディスプレイから良さそうな色を選ぶ
右クリック→Mabox Config→Tint2 panels→Choose Tint2→gruvbox.tint2rcを選択
右クリック→Mabox Config→Tint2 panels→Position→Vertical→Right
右クリック→Mabox Config→Tint2 panels→Width→48 [これを48にすると幅が広がり縦置きでもアイコンが表示されます]
右クリック→Mabox Config→Tint2 panels→Edit config file gruvbox.tint2rc で必要のない機能の先頭に#をつけてコメントアウトする
右クリック→Mabox Config→Tint2 panels→Configre (GUI) gruvbox.tint2rc で、Panel ItemタブでBatteryをセレクトします またBatteryタブでHide if charge higher thenを101%にして、常時表示させます。

一番最初に環境を構築していたときはデスクトップ情報表示ウィジェットの「Conky」などを有効化していたのですが、タスクバーにあたる「Tint2」にCPUやメモリの状態を表示できるということで無効化しました。「Tint2」の音量はマウスのスクロール操作でコントロールすることが出来るため、このあたりはすごく使いやすいですね。

●動画の横線を防止するためのおまじない


参考
LinuxでIntel製CPU内蔵のGPUを使うと動画再生時に画面がちらつく問題の対策 | Atusy's blog
Linuxで動画に横線のノイズ(ティアリング)が発生する時の対処法 | 普段使いのArch Linux



ターミナルを開く→sudo pcmanfm→ファイルシステム→etc→X11→xorg.conf.d→新規の空ファイルを作成し、ネームを20-intel.confにする

Section "Device"
Identifier "Intel Graphics"
Driver "intel"
Option "TearFree" "true"
EndSection


中身をコピペして保存する

動画再生時に横線が入るのをティアリングというらしく、Dell Latitude 7290で発生していました。原因がわからずずっと調べていたのですが、上記記事の対策をしたところ収まりました。情報ありがとうございます。

●キーリングパスワード

参考
Chromeブラウザ起動時に「ログインのキーリングのパスワードを入力してください」を回避する方法 - タイを釣りたいエビ



右クリック→インターネット→Google Chrome(ウェブブラウザ)→Choose password for new keyringを未入力でContinue

セキュリティーレベルは下がると思いますが、記事を参考に自分は未入力としました (自己責任です)
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