人が成長するには不便から得られることが多い 不便益
ビジネスや社会では、「便利」「最短」「効率」を追求する仕事の進め方や、企画の考え方が溢れています。しかし、便利=豊かな社会なのでしょうか。
ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか? ~不便益という発想 (川上浩司)
とても好きな考え方の本でした。
この本にも書かれていますが、便利の害として起こり得ることの大きいものとしては、ブラックボックス化でしょう。便利の裏で何が起きているのかわからず、結果だけを享受することが出来る状態。
基本構造がわからないものを使うと、それを応用したくなったときに「できない」ことを意味しており、どんなことであっても法則を知る必要があるのだと思います。
実際に今まで経験しているのにも関わらず、近いはずの事象を応用することができず、またイチから勉強し直すということ自体、益のない行動であり、それを導き出せるようにしておくことは、これからはもっと大事になってくるのではないかと自分は感じています。
下手くそながら継続して勉強している「料理」というものは応用の連続だと思います。いわゆる「理にかなっている」という状態を発見したときはとても嬉しく、なぜそう行われていたのかが目に見えてわかったときはとても楽しい。
コロッケの材料を混ぜ合わせ、そのまま粗熱を取る理由は、空気を抜くことにあるようで、その工程を行わないと揚げている際に空気が膨張してコロッケが爆発するようです。そうめんなどを茹でる際に、びっくり水を入れるのは、吹きこぼれ防止の他に、中心まで均一に火を通すという意味合いがあるようです。
食材の切り方一つにしても食感に大きく影響しますし、深く見ていけば五感の大事さに気づくかもしれません。視覚が大事だと気づけば、それを照らす照明を演色性の高いものに変えてみたりということも思い浮かぶかもしれません。
本の最後のほうに素数ものさしというものが乗っているのですが、この省略された形でも、改めて考えてみると長さが測れてしまうことに驚きです。まだまだ、当たり前に縛られていると感じるので、もっと柔軟に捉えたいですね。
ここまで書いていて思いましたけど、不便からは考えることが多いだけであって、しっかりとその理解さえできていれば、いわゆる便利 (手間がかからず,頭を使わなくても良い) なものも有効活用できる気がするので、構造を理解しようとする意識をどこで持つかなのではないでしょうか。理解しようとすれば、お互いのメリット・デメリットも見えてくるだろうし、それが活かせる状況も自ずとわかってくる。
先を想像して繋げていくことはいつでも楽しいですね。
参考
効率や利便性だけでは企業は大きく成長しない 「不便益」研究家・川上浩司先生が唱える“余白”の効能 – THINK ABOUT
どうして“不便な”フジロックに魅了されるのか? | BARKS
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