寂しい生活 (稲垣 えみ子) を 読んだ

『あれもできる、これもできるという人生の可能性を広げることが豊かさなのだとしたら、私はその豊かさにくるりと背を向けて生きるのだ。 (P.170)』
『上を見て生き続けることは素晴らしい。しかし上を見られなくなった時、人は何を目指して生きればいいのだろう。 (P.173)』
『我々が目指し続けている豊かさとは、何もかも自分の家の中で完結させること、すなわち「所有すること」だからだ。 (P.208)』
電気を使わない生活から所有しなくなっていく過程で感じたことを書いている本。最近ではやや古さも感じるミニマリストというキーワードを使った本といえば、「ミニマリストはこうすればなれる」みたいな他人の行動を真似させようとする意味のない本が多い中、ミニマリストという言葉が出てこないのにも関わらず、生活が完全にミニマリストそのものになっているのが面白い。
最近洗濯機というものに対して実は面倒くさいと感じていたことがありまして、洗濯機って、定期的にカビが生えるので洗たく槽の清掃をしなければいけないわけです。衣類から臭いがするのが防ぐために香料をドバドバいれたような洗剤や柔軟剤が売られており、臭いを隠さなければいけない根本の原因として洗濯機があるのでは と思うこともあります (※正しいかどうかはわからない)
一人分でしたら手洗いでも問題なさそう。脱水工程だけ洗濯機で行えば、もしかしたら洗たく槽が濡れない状態が続くためカビも生えにくいのではないのか とも考えているのですが、自分の中で良い答えは出ず。
柔軟剤は本来香りを添加するものはとは目的が違うとはいえ、洗剤だけで事足りるなら買わないことによってランニングコストも安くなりますよね。自分の場合はしっかり洗えて、生乾き臭がしなければそれで問題ないわけです。家事にかける時間のところを読んでてこんな事を考えていました。
この本、文体も含めましてかなり好きなタイプで、読みながら自分の生活と照らし合わせて考えてました。電子レンジは自分も使ってないんですが、まったく必要だと思わないですね。
小さい生活ってすごく楽しいんですよ。自分はお金を使わない生活をしたいのではなくて、いつでも自由にやりたいことを出来るように、面倒なことは極力省いていくんです。やらなくてもいいことって多分たくさんあるんです。
思考を重ねることから生活が小さくなっていく様子が受け取りやすい本だと思うので、断捨離/ ミニマリストはこうしなければいけないという "形" に縛られたものを読むより、よっぽど面白いと思いますね。
オススメ。
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