エスノグラフィ と ミニマリスト の考え方は案外近い部分がありそう

エスノグラフィという言葉、今まで聞いたことがなくてたまたま先ほど発見したものです。

エスノグラフィとは、行動を観察して本人も意識していないレベルの隠れた意識を掴み取ろうとするマーケティング手法のことらしい。本来は別の意味合いから来る言葉らしいのですが、物を所有することに意識をおかないミニマリストの考え方とは親和性があるのではないかと感じました。

エスノグラフィー・行動観察調査の3つの価値 (ポップインサイト)



あまり新しい事例ではないですが、花王がエスノグラフィーを用いてニーズに近づいた例が書かれています。エクストリームユーザー (極端な考え方をする人たち) から、仮説をたてそれが正しいかどうか確かめていくこと。

これって会社でも日常生活でもそうですが、そういう意見が出てくるのは、何かしらのその人なりの考え方や生活環境があってこそだと思うのです。良い・悪いという判断基準ではなく、なぜそういう考えに至ったのかを考えていくと、周りの見え方が変わっていくんじゃないかなぁって自分は思うんですよね。

事実をそのまま受け入れたうえで、良い・悪いの判断はしない。

大ヒットを生み出す「極端すぎる消費者」たち (東洋経済オンライン)



自らの発想で香りを楽しむというエンターテインメント、そんなニュアンスで柔軟剤を使う。面白いですね。

エスノグラフィは仮説発見型。ミニマリストって日々の行動の中から規則性とか、意味を考えていたりしませんか? 小さな気付きは大きな改善に繋がることは多いものです。

第14回 定性調査の価値を考える・・・ファブリーズの大ヒットの裏に定性調査あり (株式会社 定性調査維新の会)



こうしたら売れるだろう! は作る側の想像でしかないわけですね。もちろん定量的な統計を用いて商品を作ればそういう商品になるということか。

「定量」と「定性」という言葉はたまに仕事で聞くことがあるけど、ちゃんとした意味は理解していませんでしたね。エスノグラフィに出会ったことで新しく勉強できるキッカケができましたね。

本文中に書いている、「新しい生活習慣を作り出すのではなく、すでにある生活習慣の中に沿った使い方を提案する」こと。これってちゃんと観察しないと出来ないことなんです。

ウェアラブルなおもちゃ「Moff」のユニークな開発プロセス(Maker Pro Jp)



スマートフォンを誰もが所有することになって、合理的な生活が出来るようになりました。今まで個別に用意しなければいけなかったものが、一つで済んでしまうわけなのですから。

これ、IoTデバイスですね。元々はおもちゃとして考えられたツールが、現在ではヘルスケア製品として使われている様子を見ると、想像力からアプリが作り出されば応用がいくらでも可能ということ。

想像力があればどんな環境でも遊べてしまうというのは、プレーパークとも似ている考え方があるのかもしれませんね。

原理は単純を極め、構造は複雑を極め、人は最も人らしく (Outliner 伊藤 崇 公式ブログ)



例えば物をミニマムにしたから、生活水準が下がるかというと自分はそう思わなくても、むしろ生活水準は上がっているのじゃないかと思うんです。生活から得られることは、すべてが有益なもので、生活の中には使われないものが存在しない。

所有すると物に束縛されるわけで、本人が意識する・しないを抜きにして管理する必要性が出てくる。それを必要最小限のレベルまで少なくして、気付きを感じた時にすぐに行動にうつせるように、フットワークが軽い生き方が出来るようにするのは自分の理想です。

物を少なくしていく過程で、常識を打ち破って、「別になくても生きていける」を実際に体感として理解しているので、少しくらい何かがあっても乗り越えられる。多分、大丈夫だろうと。

ミニマリストという偏った人間が、偏りの中から新しい価値観を発見するためには、常に気づきに興味を持っていないとダメだと思います。

一般的な常識があって、そこに所属していないという自覚があって、その違いを理解して、自分のポジションをさらに深く知ることが出来るはず。思考停止に陥らないためにも、エスノグラフィの考え方は面白いと思いましたね。

デザインは人の意識を変え、イノベーションを起こすもの――MTDOの田子學・裕子が明かす思考術とは? (Biz/Zine)



カフェオレからはじまるイノベーション オトナがますます育つ「考え方」の絵本という本を書いている田子學さん と 田子裕子さんのコラム。本は読んだことがありませんが、是非とも読んでみたいです。

マーケティングする方は売り込む側、ミニマリストは消費しない側。真逆に見えて考え方は似ている部分があるんじゃないかな。
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