休日に地元以外の図書館に行ってゆっくり本を読むのは贅沢


昔なんて、本を読むことになんてまったく興味なかったのになぁ。
今でも文字だけの本は苦手だけれども、それでもかなり昔とは本への向き合い方が変わってきたように思います。
日本最大の図書館蔵書検索サイト 「カーリル」を知っている人はあんまり多くないかもしれません。
カーリルは本のタイトルからどこの図書館にその本があるかを検索できるサービスで、アカウントで自身の行く図書館を登録しておけば、現在借りられているかもチェックできる便利なサイト。
例えば、青森県・秋田県など県単位の一覧でも探すことが出来るので、本を買わなくとも県内のどこかに本が置いてあることは少なくありません。
自分の場合はドライブが趣味なので、どこかに行ったついでに読みたい本を読めば、出かけた先で目的を一つ達成できるわけですね。
大きな図書館だからといって自分の好きな本が置いてあるというわけでもなく、小さな図書館にも気になる本があったりします。大館の場合は、田代図書館に自分の読んでみたい本が結構置いてあるような気がしますね。
基本的に所有欲がないミニマリスト思考を持っているので、買わなくていいのであればそれが一番。

今回読んでみたかったのは、伊礼智の「小さな家」70のレシピ (写真右下)。その他にも狭小住宅 [きょくしょうじゅうたく]に繋がりがありそうな本が結構置いてありました。
本を読んで、将来家を建てるということではありません。狭い家において必要なもの、不必要なもの、動線、設計の仕方、大事にしているポイント。そういうのを本から拾い上げたかったのです。
(ここから下は建築知識がゼロの人が本を読んだだけで感じたことです。間違ってたらごめんなさい。)
ル・コルビュジエが作った建築は、様々なアプローチから設計されているらしいので、狭い家だけを作っていた人ではないようなのですが、本の少しだけ流し読みした感じでは、かなり計算して住宅設計をしているように見えました。内容は難しすぎてほとんど読んでいません。
1931年に建てられたというサヴォア邸、まったく見たことがなかったのですが、居住スペースを上に構えるこの構造どこかで見たことがあると思ったら、過去に自分が調べていたエアロハウスのブログ記事でした。パット見が似ているだけで構造は全然違うんでしょうけどね。
続いて読んだのが9坪ハウスの本。1952年に建築家 故増沢洵氏によって建てられた自邸『最小限住居』を元にしてデザインをリメイクしたものの、基本コンセプトは変わらない、開放部分がものすごく多い住宅らしいです。著者は萩原修。
本を読んだ感じでは9坪ハウスの中に家族で住んでいる事例が多いようで、一人で住むなら9坪でも大きすぎるのかもしれないと感じました。家の中は基本的に丸見えなのですが、隠れる部分は隠れるように設計されているらしく、オープンな生き生きとした生活を周りに見せれる人ならその部分は問題になるどころか利点になるんだろうなぁと。この人の本は読んでいると面白そうなので買っても良さそう。
なんと、9坪ハウスを岩手県で建てた人が居るそうですよ。
最後に、伊礼智さんの本。この方の作る住宅も狭い住宅であるのは代わりはないのですが、9坪ハウスと違ってかなり周りからの視界が隠れるように作られているみたいです。基本的には天井を低めにして、家具も窓も全ても低めに設計するようですね。本の中に、部屋の天井と窓を同じ高さに設計していた写真があったのですが、実に美しいデザインだなぁと感じました。
同じ広さの部屋があった場合、屋根が低いと全体が広く見えるそうですよ。
丁寧で美しい設計から生まれる心地よい空間とは (新しい暮らし、ここから。) という記事で紹介されているような写真です。

天井を低くすることで生まれるメリット。灯りの重心が低く出来ること。これは、目からウロコというか、考え方としてシックリ来ました。
この方の設計では天井に灯りはつけないそうです。ダイニングテーブルを照らすためにそこだけピンポイントで照明をつけ、さらに部屋の各所に灯りを置いていく。全体的に照らさないことによってそこにメリハリが生まれるようで、写真を見ただけで惚れ惚れする感じですね。
実は前々からデザイン的に気になっているペンダントライトがあり、そのライトがある部屋に住みたいなぁと薄っすら思っていたことがあったのですが、この本を読んで気付きました。ペンダントライトがある部屋は、テーブルが部屋の真ん中に常時設置されているのだと。
例えば、自分の求めているワンルームのアパートなんかでそれを実現しようとすると、布団を敷き直しする場合に面倒なことが発生することになりますから、テーブルを常時設置するとしたら壁側になるでしょう。そうするとペンダントライトがテーブル使用時に当たらないのでマヌケなことになります。
寝室とダイニングはわけて考える設計でないと、多分こういう照明の部屋は実現困難で、好きな雰囲気と理想の広さは一致しないものだなぁと思います。
よくよく考えてみればどの建築家も狭い家の中にスペースを確保し、それぞれのスペースで暮らすことを意識したものになっており、狭いスペースをどうやって回していくかではないんですね。アパート一室で最低限といったミニマリスト的過ごし方は建築方面の最小限とは定義が異なるのかもしれません。
休日を消費して贅沢に本を読むこと。自分が普段暮らしているだけではわからない気付きをもたらしてくれるのでしょう。ハマりそうです。
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