悪循環から価値が失われていく寂しさ

最近カーオーディオを少しでも理想通りにしたいと、定位感の調整を頑張っています。

カーオーディオは年々どんどんラインナップが縮小傾向にあり、このままでは完全に消えてしまいそうな予感もしています。車で音楽をしっかり聞きたい人がまったく居なくなってしまったのでしょうか? 自分はそうは思いません。

この世界は、良く聞こえさせるには難しすぎるのです。


スピーカーの構造は車種ごとにまったく違います。店頭では実際にドアにスピーカーがついているわけではなく、スピーカーがお客さんのほうを向いて設置されています。左右から音がきてステレオで混ざるのと、前方から家庭用オーディオのように音が飛んでくるのは、そもそも同じくはならないのです。あの密閉された空間でこそ、デッキの補正技術は発揮されるわけで、カー用品ショップでの試聴ではそもそも何も良さがわかりません。ユニットの傾向くらいは掴めるかもしれませんが、車にインストールした時点で鳴る音の予想まではつきにくいものです。


さてここで大きな問題点。カーオーディオは車につけてこそ効果がわかるもの。車によって設定がまったく異なること。それを踏まえて、良さを説明できる店員がどれだけいるでしょうか。店員自体が理解していないことを、お客さんに伝えられるでしょうか

ツイーターは高音域、スピーカーはメインの幅広い音域、ウーファーは低音域をあげることは説明できます。それを違和感なく聞かせるには設定が不可欠です。通常であればお店の人はそこまでサポートできません。プロショップに頼めば設定してもらうことは可能ですが、ある程度音質が良くなればよいと思っている層はそこまで手を出しません。

ちょっと良くなればいいんだけどなぁっていうのを、簡単に提案できないと受け取る側もそれを理解できないのです。ナビなんかは利便性の向上が簡単にわかりますから売りやすいとも思いますが、オーディオはそうもいかない。

良さを提案できない→売れない→ラインナップ縮小→良さを提案できない という悪循環。

良さを認知してもらい、製品開発にメーカーがお金を使えるように利益がとれることは、価値を維持し続けるのに大事なことだと思います。そのためには売る側の知識の向上と簡単に良さを伝える売り込む力の向上というのも大事なポイントになってくるんじゃないでしょうか。悪循環の脱却ってそこを解決しないと出来ないと思うのです。
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